転職をする際に「また転職回数が増えたら終わるんじゃ」と思う人は多いと思います。終わるまでいかなくても何だか悪い事をしている様な背徳感に襲われますよね。気持ちはわかります。それでは転職回数が多い人や短期間で転職を繰り返すジョブホッパーの末路はどうなるのでしょうか。
今回は転職回数が多い人や短期離職を繰り返すジョブホッパーの末路について書いていきます。
「ジョブホッパー」とは何なのかを解説していきます。
転職回数が多いのはジョブホッパー?ジョブホッパーとは何か
ジョブホッパーとは具体的な定義はないのですが世間一般的に以下の様な人を指す様です。
・短期間(半年~1年程度)で転職を繰り返し転職回数が多い人を指す。
・その転職回数は4~5回以上となるとジョブホッパーとされる。
簡単に言うと「短期離職を繰り返し慢性化している人」という事です。ジョブ(仕事場)をピョンピョンと渡り歩くというところでジョブホッパーという名前が付いた様です。日本では転職回数が多い事や短期離職を繰り返す人はお断り!という企業が多いのでジョブホッパーは書類選考などで足切りにあいます。
転職回数が多いのは無能なのか?
短期で離職するジョブホッパーやそもそも転職回数が多い人達は、同じ企業で長く働く人と比べてなぜか無能というイメージが強いです。それはなぜなのでしょうか、そのイメージを紐解いていきます。
転職回数が多いとすぐ連想するイメージ
・忍耐力が無い
・嫌な事があったらすぐ辞めてる
・逃げてる
・情けない
・こどもっぽい
・精神的に病んでそう
色々と出てくるかと思います。逆に良いイメージは?と聞かれるとあまり出てきませんよね。仕方ありません、「転職=悪」と刷り込まれて生きてきたのですから。私でもあまり出てきません。だからといって無能なのでしょうか?
次に世間一般と人事から見た目線で紐解いていきます。
転職回数が多いと世間からどう見られるのか。
転職回数が多いともうそれは本当に蔑む目でみたれたり馬鹿にされたりします。特に年齢が高ければ高いほどその様な傾向にあります。「辛抱強く」「逃げちゃダメ」「忍耐が無い」「フラフラしてばかりじゃダメでしょ」など厳しいお言葉をいただきます。
一言で言うなら「転職回数が多い=無能」と烙印を押してきます。
しかし、はっきり言って転職を繰り返す理由を自分でしっかりと持っているのであればまったく気にしなくて良いです。むしろ無視して良いです。
なぜなら昔の価値観となぜ転職を繰り返すのかという事を理解して無いからです。昔の価値観で話されても時代が違いますし、ジョブホッピングしている理由や目的を知らなければ称賛も否定も出来る権利はありません。
世間の目なんて気にしなくていいのです。会社を変えてもあなたは立派に働いているのですから。
企業の人事から見たら転職回数が多い人はどうなのか
これは業界や業種によると思いますし、その人事が市場感を把握しているか否かでもだいぶ違います。古くからある企業では「転職回数の多さ=不安材料」としか認識しないところが多いですが、IT企業では少しずつ「転職回数の多さ=優秀な人も居る」という認識に変わってきています。
例えばエンジニアは今の世の中、引っ張りだこです。自分のやりたい事や年収を上げる為に優秀なエンジニアは転職をポンポンとしていきます。
この様な社会的背景もあり、転職回数の多さを気にしない事は無いのですが一概に「転職回数の多さ」で書類選考で足を切る企業は比較的少なくなってきている様です。
もちろんエンジニアだけではなく専門職はこの傾向が強いです。古くからある企業はまだまだですが…。
転職回数が多い人が優秀と言われる要素
実はジョブホッパーでも転職回数が多い人でも優秀な人は多いのです。なぜ優秀なのかをまず箇条書きで記載していきます。
・スキルアップなどの向上心が強い
・自分のスキル経験に自信がある
・コミュニケーション能力が高い
・ストレス耐性が高い
軽くあげて見ましたが以下にて自分の事と重ねながらそれぞれ解説していきたいと思います。
転職が多く優秀な人は:スキルアップなどの向上心が強い
これは、本当に転職回数が多くて優秀な人に共通する点だと思います。視座が高かったり、向上心が強かったりするのです。
ですので、ある程度やり切った時やその企業で学ぶことが無くなると転職を選択します。正直、手法は1-2年あればプロになれるのでそれ以降は惰性に感じてしまう所もあるのでしょう。
その様なスタンスで転職をするので元々あるスキルや新しいスキルがドンドン強化されて行くのでなんでも知っている、できる人になっていきます。
転職が多く優秀な人は:コミュニケーション能力が高い
転職をすると新しい環境に放り出されます。新しい環境に放り出されるとそれはもうストレスが掛かりますし、メンタルも肉体的にも疲れます。転職回数が多い人は常にその新しい環境に直面する機会が多いのです。
そこで生き抜いていけないとそもそも転職なんか出来ないのです。はじめての人、環境、その様な状態をコミュニケーションとスキルでどうにかしていくのです。
ですので、転職回数が多い方は「場の把握が早い」人や「人見知りしない」「話が面白い」「頭の回転が速い」人が多かったりします。
転職が多く優秀な人は:ストレス耐性が高い
これは「え?!」と思う項目だと思います。なんで転職たくさんしてるのにストレス耐性が高いの?!と思うかもしれませんが、優秀なジョブホッパーは逃げで転職をしてないからです。自分自身のスキルを高める、価値を高めると思っている人が多いのです。
ではなぜストレス耐性が高いのかと言うと、前項に上げた様に「常にストレスが掛かる環境」なのです。5年で1度転職する人と比べるとジョブホッパーは4-5倍新しい環境に遭遇します。
そんな環境でも自分を高める為に高ストレスの環境でもやっているのです。これはストレス耐性が強いとしか言いようがありません。。
転職が多く優秀な人は:自分のスキル経験に自信がある
様々な企業でやってきているので、自然と自分のスキルや経験に自信が出てくるのです。そりゃあそうです、色んな企業で成果を出せて、通用すると感じるからです。
ですので「失敗したらどうしよう」と考えているより「成果を出してやろう!失敗して立場が悪くなっても次もあるし大丈夫!」と変な自信もあったりもしますw
成功している転職回数が多い人の共通点
これはまず最も共通しているのが「キャリアの一貫性」です。このキャリアの一貫性を持っているとドンドン自分のキャリアが強化されて行きます。そうなると、どうなっていくのか。
まず転職が容易になります。自分の強みがハッキリしていき、アピールできる強みが明確化されていきさらにその強みに対する実績も色々と経験してきているのです。
中途採用に何を求めるのかという部分で「スキル経験」が一番求める部分なので、そこと非常にマッチするのです。なので転職が容易になってきます。
さらに、年収を上げ続けることが出来ます。これは自分自身1社を除いて7回の転職で常に年収を上げています。これは「キャリアの一貫性」により自分の強みが明確化され、実績も色々と積んできている為です。
この様に、転職回数を重ねる事やジョブホッパーとなっても無能ではない人は沢山います。次にこれはNGという転職回数の多い人を書いていきます。
これをすると転職回数が多い人でも絶対NGな3つの事
転職回数が多い人でも優秀と言われる人の特長を上げてきましたが、逆にこれは絶対NGという事を上げていきます。
・職種を次々と変える
・目的もなく転職をする
・逃げの転職
まず、職種を次々と変えるのはNGです!
これは自分のキャリアを捨てているのと同然です。例えば、営業を1年やってレベル2になった、けど事務員として転職してまたレベル0になった。を繰り返していくとずっと自分のレベルは最大値が2なのです。これだと意味がありません。
次に、目的もなく転職をするのはNG!
職種を変えるのと同じですが目的もなく転職をすると、「自分がどこに向かっているのか」すらわからなくなります。それだと本当に路頭にさまよう事になるかもしれません。
最後に、逃げの転職はNG!
逃げの転職は本当に良くないです。何かが嫌で転職しようとすると目的が転職する事になってしまうので、「はじめに内定が出た所に行ってしまう」「年収が下がる」「次でも失敗しやすい」という危険性をはらんでいます。また逃げの転職をすると癖がついてしまう可能性もあります。
この様に上記3点の転職は絶対にやめた方が良いです。
【まとめ】転職回数が多い人やジョブホッパーの末路とは
今回は転職回数が多い人やジョブホッパーと言われる人はどう見られているのかという点や、それでも優秀と言われる人の特長、優秀と思ってもらう為にしたらNGな事などを記載してきました。今回の事を簡単にまとめると
・優秀かそうじゃないかは転職の目的による
・優秀な人の転職はドンドン自分を強くする
・キャリアの一貫性を意識しよう
・職種を変えたり逃げの転職はNG
の様になります。決して転職回数が多い人は無能ではありません。転職をする際にも是非上記のポイントを意識して転職をすると良いと思います。
転職回数が多くてもジョブホッパーでも優秀な人、そうじゃない人が居ます。優秀な人はスキルや経験を武器に良い会社や年収が上がっていきますし、そうじゃ無い人は結果、なかなか転職先が決まらない末路になるかもしれません。
それぞれの末路は自分で決めていきます。少しでも良い結末を迎えれる様に頑張っていきましょう!

転職回数7回、大手メーカーからベンチャー企業までを経験。カジュアル面談、面接の数は100を超え。転職回数の多さや短期離職、コロナ禍の転職2回と様々な経験を活かし、誰かの為になればと思い「しくじり転職ラボ」を立ち上げ。